白井です。
久々に電車移動中に本を読んでいます。
ある有名音楽家さんからご紹介いただいた「ベートーヴェン捏造」という本です。
まだ50ページほどしか読んでいませんが、この50ページ程度でも驚きの連続です。
ベートーヴェンの伝記などでも一次資料となっている「会話帳」が、実は部分的に捏造されていたという内容です。
ご存知とおり、ベートーヴェンは晩年には耳がほぼ聞こえなかったので筆談で会話をしていて、その会話帳が139冊も残っているそうで、実はその会話帳が改竄されていたというお話です。
有名な交響曲第5番「運命」の冒頭の「ジャジャジャジャーン」についても、ベートーヴェンが「このように運命は扉をたたく」と発言したことから「運命」と名付けられたと習いましたが、実はこれも捏造かもしれないそうです。(運命というタイトルはベートーヴェンが付けたものではありません。)
確かにノックの音「トントントントン」と同じリズムなので、すっかりてっきり信じ込んでいましたが、どうやら捏造のようです。
50歳になっても信じ込んでいたことが一瞬にして覆されるというのは、なかなかの衝撃です。
でも、とても面白いです。
今後読み進めて、どんな衝撃を受けることやら。
日本の歴史でも、私たち世代が習った歴史と現代の授業で教えている歴史では、大きく異なっているものが多くあります。
聖徳太子は実在したかどうか?とか、足利尊氏の肖像画は実は別人とか、鎌倉幕府はいいくにつくろうじゃないだとか。
こういうこともあるからこそ、歴史って面白いなと思います。
ベートーヴェンのピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」の第3楽章の逸話はどうなんだろうなー。
この曲の逸話については、ベートーヴェンの凄さとして私はあちこちで熱弁をふるってきたので、今更「実は捏造でしたー」はちょっと恥ずかしいです笑
この29番のピアノソナタは4楽章で構成されているソナタで、第3楽章が緩徐楽章となり、私の大好きな曲でもあります。
ベートーヴェンはこの29番ソナタの出版直前に、第3楽章の冒頭に一小節付け足したと言われています。
付け足したのはたった二つの音だけなのですが、この冒頭の一小節が有るのと無いのとでは、ガラリと雰囲気が変わります。
よくこの部分を聞き比べてもらい、聞いてもらった方々にも「全然違う!!」と喜んでいただいていたので、今更捏造でした〜はかなり恥ずかしいです。
本を読み進め、このエピソードが出てこないことを祈ります!
この記事へのコメントはありません。