白井です。
今日は、あることをふと思い出したので、ネタになるかなと思って書いてみます。
昔々、ジョージ・ヌアマさんというガーナ出身の画家さんと仲良くさせていただいていました。
ジョージとは、私が音楽での村興しに関わっている群馬県南牧村にも何度か一緒に訪れました。
ジョージが描いた南牧村の名所「蝉の渓谷」の絵は、それはそれは見事なものでした。
随分と前に(もう10年近く前かと思います)ガーナ人のジョージと尺八演奏家の安島瑶山さんと南牧村に行った帰りの車中での話がとても印象的で、本日思い出したネタとはその時のお話です。
そのお話とは、「月」に関することです。
安島瑶山さんが所属している尺八の流派「都山流(とざんりゅう)」の本曲(尺八のために作曲された都山流の楽曲)に「慷月調(こうげつちょう)」という私も大好きな素晴らしい曲があります。
「慷月調」という曲は、仲秋の名月を日本人の感覚であらわした名曲です。
日本での「月」は竹取物語に代表されるように、神秘的でロマンティックな存在だということは、日本人の感覚なら誰もが感じるところではないでしょうか?
しかしながら、欧米での「月」の存在は「狼男」に代表されるように「不気味な存在」という感覚があるようです。(ドビュッシーがどんな感覚でベルガマスク組曲の「月の光」を作曲したのかは調べたいところですが)
そこで私はジョージに「アフリカ人は月に対してどんな感覚なの?」という質問をしてみました。
その答えがなかなか衝撃的でした。
ジョージの答えとは「あって当たり前のものだから、何も感じない」というものでした。
なるほど!!
アフリカ人全員がこのような考えなのかは定かではありませんが、「月」ひとつに関しても文化の違いで感じ方が違うものだと、それはそれは勉強になりました。
文化によって同じものでも考え方がそれぞれで、音楽も変わってくる。
とても面白いですね。
そこから更に突き詰めると、最近話題になるジェンダー問題に関しても、文化的な歴史を抜きに論じられるものではないように思いますが、ここから先は論争になるのが面倒なので、書くのをやめときます笑
(念の為、男尊女卑を肯定する考えではありません。男女はやはり平等であるべきです。)
それにしても、ジョージとはしばらく会っていませんが、今頃どうしているのかなー??
久々に会いたいです!
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